医療費が高額になりそうな時に使える制度(その1)

先の記事にて、昔からさかのぼって自分の経験をと記載しましたが、いきなり方向性の違うお話をご紹介します。

ただし、この話は健常者・障害者関係なく、国保の人も社保の人も医療費の支払いがある金額以上になれば誰でも使える非常にありがたい制度ですのでまっさきにご紹介します。

まず、高額療養費制度と限度額適用認定証に関して、ご説明します。

高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費の支払いが一定額(限度額)を超えた場合にその超えた金額を支給する制度になります。

例えば、50歳の国保加入のAさん(年収約300万円)が月10万円の医療費を支払ったとします。Aさんの場合、世帯限度額が57,600円ですので

医療費100,000円-限度額57,600円=支給額42,400円

上記の例だと支給額42,400円がもらえます。

限度額は、収入と年令によって変わります。限度額の確認は後述の参考ページかご自身の加入されている健康保険の窓口にお問合せ下さい。

注意しないといけないのが月内でないといけない点です。

4月20日~5月10日までまで入院して4月・5月に各月に55,000円支払った場合ですと計11万円支払っていますが、月額としてみると限度額を超えていないので支給は受けれません。入院は都合がよければ、月をまたぐくらいなら、月初から月末にかけて入院するほうがこの制度に関しては良さそうです。とはいえ、病気や怪我は時期を選んでくれませんからなかなか難しいですね(苦笑)

なお、世帯で支払った医療費が限度額を超えれば適用されます。例えば、Aさんと奥様が同一月に、それぞれ5万円ずつ支払って計10万円の場合でも適用され42,400円支給されることになります。

この制度にはその他にも、「多数該当」という12ヶ月以内に、限度額を超える月が一定以上あった場合に適用される仕組みがありますが、ここでの説明は割愛します。

ご自身のケースについて正確な情報はご加入の健康保険の窓口にてご確認下さい。

長くなりましたので、限度額適用認定証に関しては、次の記事にてご紹介したいと思います。

参考ページ)

高額療養費制度を利用される皆さまへー厚生労働省

高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)-協会けんぽ

補足)

厚労省は限度額を上限額と記載することが多いようです。

協会けんぽは限度額と記載しているようですが

限度額と上限額どちらも基本的には同じ意味です。