傷病手当金の取得について

前回の予告どおり傷病手当金について、説明したいと思います。私の利用した範囲での説明となりますので、正確さに欠けるかもしれません。例によって正確な情報は会社の総務の方や健康保険組合に問合せてみてください。

傷病手当金とは、業務外の病気や怪我で4日以上就労できなかった場合に支給される手当のことで健康保険組合から支給されます。就労できなかった4日目からが支給対象になります。だいたい、給与の7割弱(正確には年間収入の2/3をさらに日割りで計算して対象日数分)程度が支給されます(ここらへんは会社の給与支給制度によっては変わるかもしれません)。実際に支給されるのは、申請から1~2ヶ月くらいだったと思います。

支給対象外の前3日に関しては、待機期間といいます。これには、連続した3日間であれば休日を含んでも構いません。待機期間が連続していれば4日目の欠勤日との間に出勤しても構いません。

例)以下、傷病手当金の支給条件を満たす例を記載します。(赤字が支給開始日)

欠勤ー欠勤ー欠勤ー欠勤

欠勤ー休日ー休日ー出勤ー欠勤

休日ー休日ー休日ー欠勤

欠勤ー欠勤ー欠勤ー出勤ー欠勤

手当金の支給に関しては、給与の支払いがない事が条件となります。よって、有給休暇で休んでしまうとその分は支給されないかもしれません。

注意事項)

  1. 支給期間は支給開始日から一年半である。それ以降は支給されない。
  2. 支給開始から、途中で出勤しても支給期間は延長されず1年半である。
  3. 同一傷病で、再度支給申請を行うことができない(例外あり)

注意事項に関しての説明

1に関してはそのまま支給開始から一年半以上回復するのにかかる傷病でも、一年半分しか手当金は支給されないという意味です。

2に関しては、支給開始日から体調が良くなって復職して、半年出勤したとしても、支給終了日は延長されずに、支給開始日から1年半であるということです。

3に関しては、同一傷病での支給申請を行うことができないに関してですが、基本的に支給期間後に、再度同一傷病で傷病手当金を申請しても受理されないという意味です。

ただし、例えば一旦治癒して再度傷病にかかった場合は別の傷病として認められることがあります。骨折の場合などは、当然一旦回復すれば再度骨折しても別の傷病として認められるでしょう。うつ病等の場合だと、通常の業務を数年継続して問題なく行った場合は「社会的寛解」として扱い、再度悪化した場合に支給申請が受理されることもあるようです。

なお、傷病手当金の利用するかしないかは、利用者の判断で利用しないこともできます。

うつなどで少し休めば治るかもしれないという時は、制度の利用を保留して長期間体調を崩しそうな時に備えて利用権をとっておくというのも有りかもしれません。

参考)病気やケガで会社を休んだとき -協会けんぽ